■沢村の証言1 : 会計事務所が知る現実
私は、過去に、100社以上の中小企業を見てきた。
表面的に関わってきたという意味ではない。
会計事務所のメンバーとして、深く関わってきた。
会社は、会計事務所だけには真実を話す。
たとえ社長が真実を隠しても、ばれてしまう。
データが嘘を浮かび上がらせるためだ。
私の事務所では、経理事務の代行まで行なっていたため、
決算書作成だけではなく、帳簿作成まで行なっていた。
そのため、帳簿作成しているだけでも、顧問先の現状がリアルに見えた。
つづけるほど赤字がふくらむ構造になっている会社。
「銀行に食べさせてもらっている状態」の会社。
業績が悪くても、資金を確実に残している会社。
利益率が高いため、笑いが止まらないほど儲けている会社。
…などなど、帳簿には、天国から地獄まであった。
もちろん、データだけを見たわけではない。
ナマの現場を見なければ分からないことも多いため、
時間の許す限り、顧問先を訪問した。
そこにも天国と地獄があった。
従業員全員が死んだような顔をして働いている会社もあれば、
従業員も経営者もニコニコしながら働いている会社もあった。
しかし、100社以上の中小企業を見てきて、
先に述べた天国のような会社はゼロだ。
会計事務所時代には、天国のような会社に出会えなかった。
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