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ある社長の絶望
 
原価計算
 
 
 
【メーカーの原価計算】
 
 

正しい原価計算ができている会社は少ないものです。
 
 
 
※原価計算…製品やサービスの原価を計算すること
 
 
 
特に、メーカーでは、
基本的な部分で間違っていることも多いんです。
 
 
 
例えば、工場で働く人達の人件費。
 
 
 

これを販売費及び一般管理費に含めると、
原価計算が狂います。
 
 
 
工場で働く人達の人件費は、
仕入に上乗せして計算しなければなりません。
 
 
 
仕入れて売るだけのビジネスなら、
販売品の原価は仕入額をもとに計算すればいいですが、
(メーカーのように)仕入れて作って売るビジネスの場合、
販売品の原価は「仕入額+製造費」をもとに計算する必要があります。
 
 
 
工場で働く人達の人件費は製造費に含まれますので、
仕入額に上乗せして原価計算する必要があるのです。
 
 
 
原価計算が正しく行なわれていないと、
売上総利益(=粗利益)の金額が狂います。
 
 
これは、本当に怖いことです。
 
 
「粗利を出しているつもりだったが、実はマイナスだった…」
という事態が起き得るためです。
 
 
 
【例】
 

売上150万円、仕入100万円、工場人件費100万円の場合。
 
 
 
<間違った原価計算>
 

売上150万円-仕入100万円=利益50万円
売上総利益は+50万円。
 
 
 
<正しい原価計算>
 

売上150万円-仕入100万円-工場人件費100万円=損失50万円
売上総利益は-50万円。
 
 
 

上記例のように、原価計算の正誤は、
利益と損失が入れ替わるほど大きな影響力を持ちます。
 
 
 
間違った原価計算をしていると、
「うちは、しっかり粗利が出ている」と思うでしょう。
 
 
でも、正しい原価計算に直すと、
「うちは、粗利が出ていないビジネスをやっている」
と認識を改めるでしょう。
 
 
 
正しい認識に改めることができれば、
「仕入や製造費で削れる部分は無いだろうか?」
と具体的かつ効果的な改善案を考えることができます。
 
 
 
このように、原価計算は、
経営上の認識及び判断にダイレクトに結びついています。
原価計算の正確さは、経営力の高さにつながります。
 
 
 
 

沢村一貴