法人税法や金融商品取引法のための決算書は、
私は、ほとんど無視しています。
そういう決算書は、税理士や公認会計士の先生のためのものです。
私がMSAPコンサルティングで分析する場合は、
制度会計用の決算書を経営用の決算書に変換します。
もし、これを読んでいるあなたが経営者で、
制度会計用の決算書を分析しようとしているなら、今すぐ、やめてください。
時間のムダですから。
さて、ここからは、経営用の決算書を前提にお話しますが、
経営者が決算書を分析する上で重要なことは、“だいたい”です。
会計に強い経営者なら話は別ですが、
会計の素人に近い経営者の場合、
いきなり細かい数字を分析しようとすると、頭が痛くなります。
(場合によっては、吐き気がします・笑)
ですから、「だいたい、こんな感じだなぁ~」といったように、
“だいたい”で分析していくのがコツなんです。
最も簡単な方法は、各科目の金額を全体の金額で割って、
各科目の比率を出すことです。
例えば、現金預金が100万円で、
貸借対照表の資産の部合計が1億円だったら、
100万円÷1億円=0.01(1%)
なので、現金預金の割合は資産全体の1%と分かります。
すると、「資産99%が現金預金以外の資産かぁ~。
もうちょっと、現金預金の割合増やしたほうがいいのかな…」
といったように、だいたいの分析ができます。
実は、この“だいたいの分析”は当たることが多いんです。
経営者は、現場感覚を持っているからです。
経営者が現場で感じていることと、
決算書のだいたいの分析が重なる。
すると、現状把握と方向性決定が、やりやすくなる。
その結果、より精度の高い経営になる。
以上のようなメカニズムが働くのです。
沢村一貴